放射線物理学部門の床次眞司教授と放射線化学部門のクランロッド チュティマ助教は12月12日から13日にインドネシア・ジャカルタにあるインドネシア原子力庁(BATAN)が主催するワークショップに招かれて基調講演を行いました。BATANとは、2018年に大学間協定を締結し、現在我々はBATANの研究者らとインドネシア・スラウェシ島で発見された高自然放射線地域において環境中の放射線や放射能(特にラドン)の調査を実施しています。インドネシア国内では多くの研究者が市販のラドン測定器を用いて、放射線防護分野のみならず、地震や気象に関連した研究を進めています。しかしながら、国内では測定データの信頼性を担保する品質保証や品質管理が不十分な状況となっています。そのため、BATANが主導して、ラドン測定の品質保証と品質管理に関するワークショプを開催しました。床次教授はラドン測定に関する基礎知識から測定技術や校正手法に関して幅広く講演を行いました。クランロッド助教はラドン測定を用いた地震予知研究を紹介しました。ワークショップでは、BATANが所有する校正設備を見学し設備に必要な仕様や校正手法について指導しました。今後BATANでは本学が所有する校正設備の導入に向けて準備を進めることとなり、引き続き当研究所は技術支援を行なっていきます。