山形大学学術研究院の柳澤文孝教授と本研究所放射線化学部門の赤田尚史教授らの研究グループは、山形気象台で見つかった蔵王山測候所の気象観測記録(S18-22)の解析結果などから、昭和10年以降に見られる樹氷の衰退要因は温暖化に伴う蔵王山頂の気温上昇であると判断しました。また、樹氷の化学分析や同位体分析(宇宙線生成核種Be-7や水素・酸素安定同位体比)の結果などから、樹氷を形成する水は日本海から供給される水蒸気だけではなく、東シナ海や太平洋からの水蒸気も含まれること、大気汚染物質濃度が年々減少傾向にあることなどを明らかにしました。
本研究内容は、2019年7月25日に山形大学学長定例記者会見により発表されました。
https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/files/6315/6402/7220/press190725.pdf