REAC/TSにおける被ばく医療に関するトレーニングコースに参加

REAC/TSにおける被ばく医療に関するトレーニングコースに参加 新着情報

 放射線物理学部門を兼務する細田正洋講師が、医学科4年生2名と米国テネシー州オークリッジにあるREAC/TS(放射線緊急時支援センター/研修施設: Radiation Emergency Assistance Center/Training Site)で2月12日から15日にかけて開催された被ばく医療に関するトレーニングコースに参加しました。
 弘前大学では、現在まで多くの教職員を本研修に参加させてきましたが、学生の参加は今回が初めてとなります。本学は、2015年8月に原子力規制委員会から高度被ばく医療支援センターと原子力災害医療・総合支援センターの二つの支援センターに指定されました。センターの機能維持と緊急時への対応には医師なくしては成立しません。そこで、本学では本年度から被ばく医療に関心のある医学科の学生に対してREAC/TSでのトレーニングコースでの研修機会を与えることとなりました。研修は3日半かけて行われ、放射線防護、放射線生物、放射線計測の基礎に始まり、過去の事故例、急性放射線障害等の講義が行われました。3日目には被ばく患者受け入れと処置の訓練が行われ、3名にもそれぞれの役割が与えられました。参加者の多くは米国内の医療施設や軍関連施設で働く医師や看護師で、講義中にも多くの質問を講師陣に投げかけるなど積極的な姿勢で研修に参加していました。最終日にはコミュニケーションの講義が90分間ありました。ここでは、特にメディア対応の重要性について、実際のインタビュー映像を映しつつ、受講生参加型の非常に白熱した授業でした。
 3名は時差ボケのなか他の参加者に負けずとそれぞれの目的を達成するために、空いた時間を有効活用して講師陣に質問するなどしました。保健物理学の専門家は細田講師のみでしたが、医学科の学生2名は特に被ばく患者の臨床症状やその処置等に大変興味を持ったようでした。本研修を終えて、医学科の学生を継続して研修に参加させることは大変有意義であると改めて実感しました。



REAC/TSの玄関前での一枚