国際電気標準会議(IEC)と国際標準化機構(ISO)の中間会議に出席しました

国際電気標準会議(IEC)と国際標準化機構(ISO)の中間会議に出席しました 新着情報

放射線物理学部門

 2016年11月17日から11月25日にかけて、同研究所床次眞司教授が国際電気標準会議(IEC)と国際標準化機構(ISO)の中間会議にそれぞれ出席しました。これら2つの団体は国際標準化活動の拠点であり、それぞれ放射線(能)測定装置と放射線(能)測定方法の国際規格を制定しています。IEC中間会議はハンガリーのブダペストで開催され、新たな国際規格案としてIEC 61577-6 Passive integrating radon measurement systemsについて議論しました。この測定システムは世界各国で実施されている屋内ラドン濃度全国調査に使用される測定機種で、安価で取り扱いも容易であることから汎用性の高い測定装置です。この国際規格を新規に提案するために、現在市場で出回っている測定器の情報を集めることがこの中間会議開催の趣旨でした。また、パリで開催されたISO中間会議では、放射線(能)測定方法に関する様々な規格が改訂され、また新規に提案されました。日本からは同教授を含めて3名が出席しました。その会議では、日本から提案されたガンマ線測定器による環境試料の迅速測定法と各被ばく状況下での環境モニタリングの指針も議論されました。指針の策定には北海道科学大学の真田哲也教授と同教授が共同プロジェクトリーダーとして参画しています。また、同教授は、会議の終盤にラドン測定器の校正方法に関する新たな規格提案のためのプレゼンを行いました。その結果、同作業部会で同意が得られたので新規に提案することになりました。これらの国際規格は3~5年かけて策定されていくわけですが、どちらもプロジェクトとして立ち上がり、そのリーダーは同教授が務める予定です。

国際電気標準会議(IEC)と国際標準化機構(ISO)の中間会議に出席しました
中間会議の様子
国際電気標準会議(IEC)と国際標準化機構(ISO)の中間会議に出席しました
作業部会メンバーとの集合写真