放射線化学部門研究機関研究員の楊国勝(YANG GUOSHUNG)博士が,スペインのセビーリャにおいて開催された放射生態学に関する国際会議(2nd International Conference on Radioecological Concentration Processes – 50 years later)において,福島県内の環境試料中のCs-135濃度とCs-135/Cs-137同位体比の結果について口頭発表しました。東京電力福島第一原子力発電所事故により大量のセシウム(Cs)同位体が放出されましたが,Cs-135は半減期が230万年と極めて長く,環境中に長期間にわたって残留し続けます。楊博士らは,福島第一原子力発電所事故前に大気圏内核実験により沈着したCs-135についても明らかにしました。なお,この国際会議は,1966年にストックホルムにおいて第1回が開催され,50年後の今回が第2回でした。第3回は50年後の2066年になるのでしょうか。