2016年12月7日から12月10日にかけて、床次眞司教授がタイにあるチェンマイ大学とチュラロンコン大学を訪問しました。当研究所は、チェンマイ大学医療科学部とチュラロンコン大学工学部と協定を締結しており、現在進行中のプロジェクトの進捗状況の確認と今後の計画について議論を交わしました。今回の訪問では、保健学研究科の中村敏也副研究科長と細田正洋講師が同行し、それぞれの部局との連携について意見交換を行いました。チェンマイ大学医療科学部の専攻と同じものが多く有意義な議論ができました。チェンマイ大学医療科学部では、比較的ラドン濃度が高い地域での被ばく実態調査が展開されており、滞在期間中には現地視察や情報共有などを行いました。今後の予定として、屋内ラドンの高濃度化要因を調査することになり、引き続き協力していくことになりました。
バンコクにあるチュラロンコン大学では、国内の環境放射線についてベースラインのデータ収集が3年間かけて予定されています。福島原発事故後に用いた自動車による走行サーベイのノウハウを伝授するなど積極的な支援を行いました。さらに工学部長と面談し、原子核工学分野に限定しない生体工学などの分野との幅広い交流を進めることになりました。大変有意義な訪問となり、強固な協力関係を構築することができました。